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TIBFを創っている人々 (インタビューシリーズ)

坂井 宏先 氏
「ブックフェアで活字の世界に回帰しよう」

株式会社 ポプラホールディングス
代表取締役社長兼CEO
坂井 宏先 氏

この10年ほどの間に児童書最大手の一角から総合出版社へと変貌を遂げつつあるポプラ社は、TIBFへ毎年出展し、海外との著作権取引や、国内へのアピールの場としてご活用いただいています。今回は、「かいけつゾロリ」「ずっこけ三人組」シリーズをはじめ、手掛けた作品を次々とヒットさせ、超大物編集者としても知られる坂井社長に、ブックフェアの来場者へメッセージを語っていただきました。

■ 文学、宗教、哲学、音楽といった心に訴えるものの時代が来た

坂井 氏 : 人間だんだんと、不況感がつのると、「あれ?ちょっと違うな?」と。今までは、楽しい、刹那的な、享楽的な(そういったものを)人間の大半は好む。そういうのがなくなると、「自分てなんなんだろうと?自分自身はどうなるんだろう?」と色々心配になってくる。ものは豊かになったんだけど、いい文化はなくなってしまった。今ようやく新たに「これは違うな。」ということで、心の内省の時代に僕は入ってくるんじゃないかなと。そういった中でね、回帰してくるのは活字の世界だと思う。文学、宗教とか、哲学とか音楽とかね。そういう心に訴えるものだから、『本』の業界は、これからほんとにみんな下がってくるだろうと言っているけど、僕は逆だろうと。これから期待をもてるのは『本』じゃないかとね。『本』に回帰するって自然だと思う。今だからこそ、読者を集めようと。絶好じゃないですか?TIBFは。キャンペーン張って、心の豊かさの時代に戻そうと。

- TIBFに毎年出展していただいていますが。

坂井 氏 : 本を広く子供達に理解してもらいたいのと、海外向けには「日本にはこんなに素晴らしい本があるんだよ」と、そういうことです。子どものころの童話や読み物が大事。それが将来の大人をつくる。そのためには、どうしたらいいのか?本の素晴しさを知ってもらうために、読み聞かせをやったりして、いかに子供たちに読んでもらうか。それが大事だと思う。

■ 総合出版社に変身しつつあるポプラ社を見てほしい

- 今年の出展の見どころは?

坂井 氏 : 絵本は当然だします。今年もロングセラーシリーズから、“かいけつゾロリ”、“お化けのアッチ”、“ティラノサウルス”のぬいぐるみイベントも開催予定です。学習では、総合百科事典の「ポプラディア」。すでに全国34000の小・中・高等学校で使われているけど、「ポプラディアネット」という、こどもたちが使えるオンライン百科事典サービスもやっています。さらに、小学生から英語教育始まりますよね。「音でるペンつき これだけ 英単語 英会話」。従来の児童書のよさと、新しい学習のポプラディアワールドというのを広く伝えたいね。それともう一つは、うちも今、「ポプラ文庫」という一般書にも参入しているわけで、総合出版社に変身しつつある。昨年創刊した『ポプラ文庫』は全点を揃えます。

■ 出版社の個性をみてほしい

- 来場者へ一言

坂井 氏 : 実際、書籍だけで、あるいはその情報誌だけでさ、その出版社の本のことは分かってても、会社の個性というのかな、「あぁ、この会社こういうことが強いんだ」とか、あるいは、「こういったことがアピールしたいんだ」とか、そういったことを分かる絶好の機会ですよね。意外と発見がされるところが多いんじゃないですかね。「社長はうるさいけど、意外といい本だしてる。」とかね。(笑)
それからね、落ち着いた、非常に文化的な国家だった日本、もう一回そういう国に戻そうと。喧騒で軽薄な時代から、重厚で誇り豊かな時代に戻す為に、心に訴える『本』というものをもう一度見直しましょう。そのためにも、ブックフェアを活用して、活字の世界に回帰してもらいたい。映像が広がり、想像することが少なくなってきている今、本を読んで想像力を養っていく必要があると思います。

- 本日は、ありがとうございました。

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