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第三回目は、平凡社の下中社長です。同社は1994年のTIBF第1回開催以来ほぼ毎年出展、続けて出ていただくことで、着実に成果を上げるスタイルを確立してきました。今回は下中社長にその出展方法の真髄をお聞きしました。
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■ 読者との接点をつくるのが最大の目的
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- TIBFに出展する理由は?
下中 : わが社の場合では読者との接点をつくるというのが最大の目的だから、それだけは追求しようと今のスタイルの出展が始まったんです。
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- 読者との接点という意味で、どんなメリットがありますか?
下中 : 読者を調査とかするというより、直接、接してもらうってことだろうね。こういう人がこういうのを買いにくるんだと。要するに書店さんに来る読者の方というのは、版元が思うほど版元のことを考えてないんですよ。本の著者だとか、中身で本を買っているんですよ。普通、自分が買う時もそうですけど、講談社で買いましょうとか岩波で買いましょうとかしませんよね?ところが、ブックフェアで平凡社っていうお店を出していて、そこに来る人っていうのは、まさしく平凡社に来てるわけです。これはかなり絞り込まれた読者じゃないですか。そういう人たちと触れ合うというのは、大事なことじゃないかなと思う。 |
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- 平凡社さんの場合、営業の方だけでなく、編集の方もブースに立っていらっしゃいますよね?
下中 : 本を売ることの大変さがあるよと、ちょっとでも感じてもらうということです。単純な話、半日立っているのがいかに大変かってことを皆、認識するんですよ。そういう書店さんの気持ちが分かるっていうのがとても大事だと思うんだよね。もちろん、どんな人が本を買うのか?っていうこともあるし。それから、つくった人は自分の本が売れないと、一昔前は、営業が悪いとか言う人がいた訳ですよ。だから、ちょっとでも経験した方がいいんじゃないですか。
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■ その場の売上で粗利を出すコツ
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- 平凡社さんの出展のしかたとは?
下中 : その場の売上げでもって出展経費をカバーする。それが原理原則なんです。
それをかなえる為には二つしかなくて、“売上げを上げる”ことと“コストを抑える”、それしかない。
売上を上げる為の基本は棚作りですね。棚作りは結構スキルが必要で、最初のうちは何でもかんでも詰めて、あまり結果が出なかったんだけど、何度も出展を重ねてだんだんとコツが分かってきてね。ブックフェアに来るお客様って、傾向がいくつかあるんです。例えば、平凡社ライブラリーがまとまって人気があるので、なるべくたくさんタイトルを並べて選んでもらうようにするとか。別冊太陽がすごく綺麗なので、びっしり並べて衝動買いしてもらうとか。それから高価格のリファレンスっていうのは売れるんです。高いものほど割引した時(※事務局注)にお得感が出るわけで、定番のリファレンスを並べて、売上伸ばすのに一役買ってもらうとか、そんなことを営業部が相当考えてやってます。そういうのは、繰り返し出展する中でだんだん分かってきました。
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事務局注:TIBFの後半2日間は一般公開日となり、ほとんどの出展社は読者に対し割引して謝恩セールを実施しています。 |
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 下中社長、自らブースで陣頭指揮をとる |
下中 : あともう一つは、お店の人の流れも考えたブースの構造です。わが社も混む時は本当に混むんですよ。オレがいても邪魔になるだけだから、遠くから見てることが多いんだけど、やっぱり、レジの流れは大きいと思いますよ。レジに行列ができると並ぶのもいやになっちゃうし、あとから来たお客さんがブースに入って来れないしね。いかにスムーズにお勘定を済ませていただけるかって流れが、一番重要だと思います。 |
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- ブース作りはどのようにしていますか?
下中 : 余計なものにはコストをかけず、あくまでも本を主役にってことだね。壁とか装飾とかじゃなくて、本と書棚があればいいと。そういうことですよ。それでもって、売上で人件費を除く出展費は確保できて、多少でも残ればそれは成功だなと。お陰様でそれはここ何年もクリアしてるから。
- 因みに、昨年はどれくらいの売上げだったか教えてもらえますか?
下中 : 売上が250万ぐらいかな。250万円いけば、人件費を入れてもだいたい帳尻があうということかもしれないね。
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■ 汗のかき方が成功の秘訣
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- 成功の秘訣は?
下中 : ちょっと威張っちゃうけど、取り組みだと思うんだよね。うちの営業の社員は、本当に前から準備して考えて、本番の時も搬入から搬出まで頑張っているんだよ。外注はしない。その辺の汗のかき方が成功の秘訣ですよ。TIBFはいわゆる、非日常的なことだから、そのことでチームワーク良くなったり、コミュニケーション良くなったりするんですよ。
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- ありがとうございました。
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